「ホルモン注射を始めると、普通の人より寿命が10年〜20年短くなる」
そんな怖い噂を耳にしたことはありませんか?
これから治療を考えている人や始めたばかりの人にとっては、自分の命に関わる無視できない不安ですよね 。
僕自身カウンセリングを受け始めた2006年当時は、母にとても心配されていました。
でも、2009年に内摘(子宮卵巣摘出)をして戸籍を変え、そこから16年以上生きてきて、今思うのは「寿命そのものを怖がるのは、ちょっともったいないな」ということです 。
そもそも、なぜ「寿命が短い」と言われるのか
一番有力なのは、ホルモン注射で寿命が短くなるのではなくホルモン注射で突然死のリスクが高くなるということ。
FTMの治療として行われるホルモン投与は普通の治療と違い、健康な体に余分なものを投与して副作用による変化に期待する行為。
声の変化や体つきの変化など、嬉しい変化だけでなく体に影響がでるということをしっかり理解しないといけません。
リスクが高くなる突然死を招く症状
ホルモン剤を投与することでコレステロール値や中性脂肪の値に影響が出やすくなり、下記の病気の可能性が高くなります。
- 動脈硬化
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
- 高脂血症
- 高血圧
- 肝機能障害
医学的に見れば、確かにリスクはあります。
男性ホルモンを打つことで血液が濃くなって血管が詰まりやすくなったり、肝臓に負担がかかったり。
昔の僕もそうでしたが、「ホルモン=体に良くないもの」のように感じてしまうと、どうしても「寿命が削られる」という感覚に陥りやすいのかもしれません。
普段の自己管理が大事
さきほど紹介した病気による突然死のリスクを減らすには、やはり普段からの自己管理がとても大事。
定期的に血液検査をして値を調べることで、体の異変が起きた時は気付くことができます。
- 血の濃さに異常はないか
- 肝機能に障害は出ていないか
- ホルモンの量は的確か
実際に僕は、半年に1度はかならず血液検査を行っています。
検査の結果、数値が悪くなってきた場合は医師と相談し、調整しながら自分の体と対話を続けてきたことで、大きな病気もなくここまで生きています。
むしろ、自分を偽って生きていた頃の、あの「心が削られていくような時間」の方が、僕にとってはよっぽど命を縮めていたように感じます 。
大切なのは「縮むこと」より「整えること」
ホルモン注射が原因で寿命が短くなるという確証はないのが現状。
ホルモン注射を打つと寿命が短くなると言われているのは「突然死につながる病気のリスクが高くなる」のが原因かと思います。
- 定期的な検診をサボらないこと。
- 自分の体の小さな変化(肌やメンタルなど)に耳を傾けること。
- そして何より、自分らしく生きている時間を心から楽しむこと。
ホルモン注射を開始したら、定期的に血液検査をしたり不調だったら病院で相談したりする事で、体を労わってあげることがとても大切だと感じています。
※本記事は運営者の20年間にわたる体験談に基づいたものです。医学的な見解を断定するものではありません。健康上の不安については、必ず専門の医療機関を受診してください。
